怪物

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ベスト8をかけた試合


優勝候補の石川星稜

今大会、断トツの注目投手奥川が登板した


同じく優勝候補の智弁和歌山との一戦で彼の本当の姿が見られた

彼が素晴らしい投手だという事は昨年の100回記念大会からご存知だろう


2年生として活躍し、新チーム以降も彼は成長し続け、最後の夏を迎えた

そして昨日の一戦を迎えた


見ていた方も多いだろう


あの智弁和歌山の好打者達が手も足も出ないほどの好投を見せた

最後の夏にして今までで1番の投球内容だったのではないだろうか


彼の真の姿が観れたのは延長、そしてタイブレークになってからの投球だろう


序盤から150キロオーバーを連発し、三振の山を築いた

星稜は1点したものの、すぐに同点とされそのまま延長戦へ突入

奥川同様、智弁和歌山のエース池田も力投し、13回からタイブレークへ


無死1.2

先頭打者の犠打を3塁ホースアウトにした奥川はこの日最高潮にギアを上げ右腕を振った


8番池田、9番綾原を連続三振

ともに空振り三振をとり、ウイニングショットは152キロのストレートだった


スライダーでカウントを整え、打ってもファールにしかならないような外角ギリギリのボールを投げ込んだ


9番綾原からこの日23個目の三振を取った瞬間

彼は右拳を強く握りしめ、颯爽とベンチへ還った


そしてその23個目の三振は、あの〝 昭和の怪物 江川卓に並ぶ1試合23個目の奪三振だった


昨年夏、愛媛済美高校との2回戦

奥川は先発し、4回途中に足をつり、そのまま降板しチームは敗れた


その時の涙、その時の悔しさはもう味わいたくない

彼はこの1年、その思いを持ち続けた

そして彼は一皮も二皮もむけ、大好きな甲子園のマウンドに戻ってきた

最高の舞台で最高の相手の前で、成長の証を見せつける

このためにあれから1年やってきたのだ


昨年同様、この試合でも何度か足をつり、イニング途中で給水をとりながら、決死の思いで彼は投げ続けた


その表情を見てその姿を見て、数え切れないほどの人達が何かを感じた


心身ともに素晴らしいとはまさに彼のような人物ではないだろうか


令和の幕開け、令和初の甲子園でこんな姿を見せた彼は、令和最初の【怪物】

といってもいいのではないか


そして1人の男が魅せた物語が令和2人目、3人目の怪物の目に焼き付いたのではないだろうか


 冷静かつ大胆に 

彼の昨日の姿はそんな言葉がぴったりな投球であった


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