甲子園 ①

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甲子園に絶対行く

幼少時代から決めていた


そのために中学も高校も私立を選んだ

分かりやすく、全くブレない目標だった


初めて甲子園球場に足を運んだのは小学6年時


なんだこの歓声は

なんだこのどよめきは


雰囲気、音、景色、全てが新鮮で衝撃だった

ここで野球をしたい

小学生ながらに強く感じた


そして高校に進んだ私は来る日も来る日もあの場所でプレーする事を夢見ていた


先日のブログでも書いたように高校時代はほとんど遊んだり友達といる時間はなかった

普通の高校生のように学校が終わったら寄り道をし、ゲーセンに行ったり、デートを楽しんだり、バイトをしたりというような事はほとんどなかった



入学当時は体づくりメインで実践的な事はあまりしていなかった

実践的な事というと、3年生の打撃投手くらいだ



大事な夏の県大会を控えていた3年生に対して投球していた訳だから気分良く打ってもらうのがいい

けれど投げる以上は打たれたくはない

投手として当たり前の事だ

そんな気持ちで夏までの2-3ヶ月の練習をしていた


7月に3年生が引退するとすぐに新チームがスタート

夏休み中には新人戦も控えていたため、1.2年の中でもレギュラー争いが始まった


そんなある日、県外に試合のため遠征に行った

1試合目が終わり、昼食中

思わぬ事が起きた

昼食中にも関わらず監督に集められた



《甲子園が決まったからすぐ高知に帰る》



全く状況は把握できなかったが、荷物をまとめて高知に帰った


10日ほど前の夏の県大会

わが校は決勝戦まで進み、熱戦を繰り広げたが、接戦の末敗退した

しかし、その時の優勝校の不祥事が発覚

甲子園開催の直前、代替え出場としてわが校が甲子園の土を踏むことになった


本当にまさかまさかの展開だ


母校のグラウンドに帰ると今まで見たことのない数の報道陣が集まっていた

すぐに準備に取り掛かった

バタバタするとはあの時の事だと今でも思う


次の日の朝、はやくから集まりすぐに大阪に旅立った

私も手伝いとしてメンバーと同じバスに乗り込んだ

今までにない浮ついた感覚


こんな事あるのか

というのが正直な気持ちだった


つづく


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