努力の証
なんなんだこのチームは
なんなんだこの監督は
準決勝で敗れはしたが、準々決勝までの3試合、
彼らの今年の野球は、
何通りもある得点パターン
ランナー3塁、カウント3-2からのエンドラン
流れを読み、意表をつくスクイズ
これ以上ないタイミングでの継投
結末がわかっているかのような采配、
そして夏の甲子園初勝利を掴み、ベスト4まで上り詰めた狭間監督
軟式野球出身の狭間氏
軟式野球界では、チームを4年連続日本一に導いた名将であった
2007年からは明石商業の監督に就任し、それから約13年
チームをここまで仕上げてきた
今大会での明石商業の快進撃は選手はもちろんだが、
派手なガッツポーズが有名になった狭間氏
大会関係者に注意を受けた程だが、
何が何でも1点取る
何が何でも負ける訳にはいかない
そういう想いが溢れ出ている
敗れた準決勝では少し点差が開き終始履正社ペースだったが、
春のセンバツに続いて準決勝で姿を消したが、
狭間監督の方針が選手に浸透し、
そんな印象が強い
そして選手の事を信じ、絶妙なタイミングで出すサイン
意表をつく奇襲が連日のように甲子園を賑わせた
高校野球ではあまり見ないが、
外されること無く見事に成功させた
このような奇襲、まさに軟式野球で日本一を4度経験した狭間氏な
そしてその軟式野球での経験を高校野球で活かし、
春のセンバツでベスト4になり、
春以降さらに自分を鍛え直し、
春の敗戦が糧となり、
そして再び甲子園で躍動した
私も何度か経験があるが、
とても平常心ではいられない
そんな中、彼らは自分達の野球を全うし、
101回目の夏
彼らの記念すべき甲子園初勝利、そして全4試合は高校野球界に語
そしてその姿を見て何かを感じた人間は数千人、
この夏、彼らが甲子園に残したのは勝利でもスクイズでもなく、
2年生のメンバーが何人か残る新チームにも大いに期待したい
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浪速のチャンピオン
夏の頂き
その景色を見られる高校は年に1校しかない
その1校が2時間程前に決まった
大阪代表履正社高校
春夏通じて甲子園初優勝
今日の決勝の相手はあの星稜高校
春に屈辱的な負けを喫して以来、
春のセンバツでは奥川相手に手も足も出なかった
その履正社打線が今日は見事に奥川を捕らえた
先制したのは3回
簡単にツーアウトを取られ、ランナーなし
2番池田、3番小深田が粘って四球を選んだ
待っていたのは4番の井上
井上は春のセンバツでは奥川に完全に押さえ込まれていた
しかし彼は冷静に打席に入った
1打席目には全くタイミングが合っていなかったスライダー
いつもはキレが良く低めに決まる奥川のスライダーだが、、、
浮いた変化球を井上は逃さなかった
バックスクリーンにライナーで突き刺さる打球
前日のインタビューでも打倒奥川に燃えていたスラッガーは一塁ベ
3ランホームランで履正社が一気に逆転に成功した
そのまま終盤まで履正社ペースで進んだが、
7回、連打で同点に追いつき、試合を振り出しに戻した
しかしさすがは大阪の覇者
次の8回に2点を追加し、すぐに突き放した
5-3としそのまま最後まで逃げ切った
この試合、履正社の勝利を生んだポイントは2つある
まずは打線
これまで甲子園で2点以上許していない奥川を相手に履正社打線は
先制した3回も二死から2番池田が粘った末に四球を選んだ
3番小深田も低めのスライダーには一切手を出さず四球を選び井上
そして4番井上の時に、
私はそう分析する
上位には超高校級の打者が並ぶ履正社打線だが、
ディフェンスでは試合の流れを変えた2年生投手岩崎だろう
同点にされた7回、岡田監督はエース清水をスパッと継投
勝ち越されていれば、
岩崎は準決勝同様、強気の投球で星稜打線をねじ伏せた
低めの変化球に空振りせず、
同点の場面でエースを降ろし、2年生投手に後を託した継投
一見打ち勝ったように見えるが、
試合後には両チームの選手から涙がこぼれた
色んな感情、想い、悔しさ
込み上げてくるものがたくさんあった
勝った履正社の主将からも涙が流れた
春に星稜に敗れ、そこからが本当の戦いだった
監督からは、奥川の様な投手を打たないと甲子園では勝てない
普段から、練習から、選手はそういう意識で取り組んだ
その集大成、全てを出し切れたのが今日の試合だったのだろう
最後まで本当に行方のわからないゲーム展開
100回大会に続き、
2年連続となった大阪代表校の優勝
今年の日本一の座を獲ったのは、
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ロングサマー
いよいよ明日
ついに明日
今から14時間後
日本の頂点を決める戦いが始まる
夏の甲子園101回大会決勝
履正社VS星稜
前評判も高く、ここまで順調に勝ち上がってきた両校
どちらが勝っても春夏通じて初優勝となる
履正社はここまで圧倒的な破壊力を武器に勝ち上がってきた
全ての試合で二桁安打を記録し、
そして昨日の準決勝では岡田監督をうならせる嬉しい誤算があった
2年生右腕岩崎が明石商業打線を9回1失点完投
初回、
岡田監督も300点という程のこれ以上ない投球内容であった
優勝する時などは、大体チーム内で嬉しい誤算がいくつかある
ラッキーボーイ的な存在
決勝戦を目の前にして、
決勝の先発マウンドにも岩崎の姿があるのか
それともここまで好投を続けてきた3年生清水か
岡田監督も岩崎の好投で決勝の先輩マウンドに上げる人間を迷って
かたや星稜は先発起用を迷う必要はない
あの怪物が最後の最後で真の姿を見せるのだろうか
それとも履正社が春の雪辱を果たすのか
春以上に見所満載の一戦になりそうだ
準々決勝、準決勝では星稜は打線も元気になってきた
履正社の投手陣から3点取れば、
逆に履正社が3点以上取れば勝機が見えるだろう
春のセンバツの初戦の再戦
監督、選手達には特別な想いがあるだろう
履正社4番井上は
やっと借りを返せる権利をつかみとったので、
春のリベンジに意気込んでいる
まぁどちらにしても非常に見応えのあるゲームになる事は間違いな
そして今年の高校球児で1番長い夏を過ごせたこの2チームは最高
紙一重のゲームをものにし、
高校野球生活最後の夜はどんな話をして、
101回目の夏
今までにない熱戦を期待し、両校の健闘を祈る
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お知らせ
本日よりブログ更新時間を【18時】に変更します
仕事終わりに拝見を!
残された4チーム
夏の甲子園101回大会
準々決勝で4チームが敗れ、4チームが残った
日本の高校野球チーム4000弱の中から勝ち抜いた最後の4校
明日の2カードについて少し書こう
まずは第1試合
明石商業VS履正社
この2校は大会前から注目されていた
明石商業は今年の春のセンバツでもベスト4
粘り強いチームで、スクイズ、
エース中森、1番来田の2年生2人に期待がかかる
この2人を中心に小技を絡め、ゲームセットの時には相手より1得
対する履正社はここまで4試合危なげない試合運びを見せてきた
誰が見ても豪打のイメージはある
4試合連続で2ケタ安打、34得点でここまでやってきた
その豪打を引っ張るのが1番桃谷、4番井上ではないだろうか
初戦でチーム5本塁打をマークしているように、
●見どころ
タイプは少し異なる両チームだが5.6点の取り合いになると私は
明石商業中森がどれだけ履正社打線に通用するか
中森は初戦の花咲徳栄戦で完投したが2回戦では登板なし、
今日も一日休養すれば、心身ともに万全の状態で明日を迎えられる
その中森から5.6点取れば履正社の勝利が見えるだろう
逆に中森が3.4点に抑えれば、明石商業に部がある、
どちらにしても好ゲームになる事は間違いない
両監督の采配にも注目しながら、ゆっくりと観戦させていただこう
そして第2試合
星稜VS中京学院大中京
今大会注目度ナンバーワンの奥川投手
今年の星稜は彼の出来が勝敗を分ける事になる
昨日の仙台育英戦では大量得点を奪った星稜打線だが、
失点を1.2点で抑え、なんとか3.4点とるような打線だろう
まぁどちらにしても奥川の出来が勝敗を左右する事は間違いない
対する中京学院大中京はここまで3試合、全ての試合で7回以降に
序盤はほとんど点を取っていないが、打順が3.4回り目になると
投手はエース不後を中心に数人の投手を継投し勝ち上がってきた
細かい継投で星稜打線を2.3点に抑えれば、
●見どころ
中京学院大中京は奥川から4点以上得点するのは難しいと思う
それなら2.3失点以内でないと勝つのは難しいだろう
なんとか最高のタイミングで継投し3点以内に抑え、
そうでなければなかなか勝ち切るのは難しいだろう
第2試合は普通にやれば星稜に部がある
中京学院大中京にミスが出れば、
とにかく、明日の準決勝は目が離せない
高校野球最高峰の戦いをあなたの目にも焼き付けよう
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怪物
ベスト8をかけた試合
優勝候補の石川星稜
今大会、断トツの注目投手奥川が登板した
同じく優勝候補の智弁和歌山との一戦で彼の本当の姿が見られた
彼が素晴らしい投手だという事は昨年の100回記念大会からご存
2年生として活躍し、新チーム以降も彼は成長し続け、
そして昨日の一戦を迎えた
見ていた方も多いだろう
あの智弁和歌山の好打者達が手も足も出ないほどの好投を見せた
最後の夏にして今までで1番の投球内容だったのではないだろうか
彼の真の姿が観れたのは延長、
序盤から150キロオーバーを連発し、三振の山を築いた
星稜は1点したものの、すぐに同点とされそのまま延長戦へ突入
奥川同様、智弁和歌山のエース池田も力投し、13回からタイブレ
無死1.2塁
先頭打者の犠打を3塁ホースアウトにした奥川はこの日最高潮にギ
8番池田、9番綾原を連続三振
ともに空振り三振をとり、ウイニングショットは152キロのスト
スライダーでカウントを整え、
9番綾原からこの日23個目の三振を取った瞬間
彼は右拳を強く握りしめ、颯爽とベンチへ還った
そしてその23個目の三振は、あの〝 昭和の怪物 〟江川卓に並ぶ1試合23個目の奪三振だった
昨年夏、愛媛済美高校との2回戦
奥川は先発し、4回途中に足をつり、
その時の涙、その時の悔しさはもう味わいたくない
彼はこの1年、その思いを持ち続けた
そして彼は一皮も二皮もむけ、
最高の舞台で最高の相手の前で、成長の証を見せつける
このためにあれから1年やってきたのだ
昨年同様、この試合でも何度か足をつり、
その表情を見てその姿を見て、
心身ともに素晴らしいとはまさに彼のような人物ではないだろうか
令和の幕開け、令和初の甲子園でこんな姿を見せた彼は、
といってもいいのではないか
そして1人の男が魅せた物語が令和2人目、3人目の怪物の目に焼
〝 冷静かつ大胆に 〟
彼の昨日の姿はそんな言葉がぴったりな投球であった
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